数学の難問、天才、偉人、歴史、和算の本、書籍(和書/洋書/原書)の紹介,評価,安売り価格

学問の自由を求めた和算家列伝　評価：

江戸時代初期から幕末にかけての和算家８人の列伝。
第五章以下の主人公として、学問を前進させるための学問の場の開明・人的交流・アイデアの交換の価値、つまり学問の自由を信奉し、奥義は公開しない秘密主義をとる「関流」とは志向の異なる人を選んだことに、著者の意図が込められている。
自分の死後に「関流」ができるなど夢にも思わなかった関孝和等の第四章までの和算家とつなげることで、江戸時代の数学発展史を吹き抜ける爽やかな風を感じるからだ。
いわばオープン・ソースやオープン・スタンダードといったイノヴェーションの先覚者を通じて現代の我々の足場を見直そうという狙いは成功している。

世界に誇れる江戸数学　評価：

和算は、ヨーロッパ起原の数学（＝洋算）と独立に近代まで発展をしていた唯一の数学体系であろう。
江戸の鎖国期に、行列式や高次方程式や立体幾何の高度な問題をどくとくな解法を編み出していた。
もちろん、洋算の体系性や微積分には及ばなかったけれど、「読み書きソロバン」と標語化されるほど、武士や町民にいたるまで計算術がひろく普及してたのである。

出しただけのお金の価値のある本です。　評価：

久方ぶりに本らしい本に出会いました。
出しただけのお金の値打ちのある本です。
電子書籍では絶対に味わえない魅力と価値を備えた本です。
内容は神社仏閣に奉納された算額から、高校までの洋数学で解ける幾何問題を出題し、解答を解説しています。
また、そうした和算の伝統を生み出した江戸の歴史・文化にも触れています。

江戸の数学　評価：

以前、女子高生が「マネジメント」の勉強をするという話の「マネジメント」入門書がヒットしていましたが、「算法少女」は女の子が勉強した内容を纏めたものとして、江戸時代に書かれた算術入門書です。
こちらはタイトルと前書きにしか少女が出てこず、本編は問題が並んでいるだけですが、数百年前にも同じようなタイプの本があったのか、とちょっと感心しました。
それはさておき、本書は、江戸時代の算術の紹介も交えながら「算法少女」の内容が丁寧な現代語訳と問題解説で解題されてあり、図形を利用した方程式の解法(デカルト座標は方程式を線で表しますがここでは面なのが新鮮でした)などの、現在の学校で習う数学とは少し毛色の違う発想を気軽に楽しむことができました。

本当の「算法少女」　評価：

小説の「算法少女」は有名になったが、少し前までは、この元になったという「算法少女」という和算書の存在を疑問視する人がいるほど、元の本は知られていなかった。
その元の本の中身を解説したのが本書である。
確かに、この「算法少女」には内容の間違いや不完全な問題があり、ただ問題が並べてあるだけの構成など、一級の和算書とは言い難い。
今で言えばアマチュアの自費出版といった感じか。
しかし、娘が書いたという体裁にし、題名を「算法少女」と名付けるなど、なかなかしゃれている。
そのために200年後に小説化されているのだから、作者は満足だろう。

読者を選ぶ？　評価：

原本の出版は1961年ですが、2007年の文庫化にあたり、鈴木武雄氏による「解説和算の歴史を狭く閉じ込めておかないために」と幾つかの注、そして、人名・事項・和算書名の３索引が付けられています。
最初の出版から46年。
この間の研究の進展や新たな知見の追加など、和算をめぐる動きや「歴史学」をとりまく社会的な変化はきっとあったはずで、解説者も、この本の中で著者が疑問としたことを自らのちの著作で解明している事例もあるとし、1993年刊の「和算の誕生」と併せて読むことを勧めています。
これも解説と重複するのですが、和算関係の本には、歴史畑のかたが文化史の一分野として関心を寄せる場合と数学畑のかたがその歴史に関心を寄せる場合とに大分され、若干の方法・方向に相違があるような気がします。

江戸中期の町人文化と算法のおもしろさを満喫　評価：

１９７３年に刊行され、一度は増刷中止となり、今回は待望の復刊だそうだ。
この本を副教材として扱っていた数学の先生も少なくなかったらしい。
帯には、「江戸時代にも算数好きの女の子がいた！和算の世界へいざなうジュニア歴史小説」とある。
行間が広く、まず読みやすい。
「なんで算数や数学を勉強しなきゃいけないの？」と思っている算数・数学嫌いの小中学生、逆に算数・数学大好きの子どもたちにもぜひ読んでほしい。

数学界の坂田三吉　評価：

まず読み物として非常におもしろい。
それだけでなく、物語を読むうちに算法（数学）というもののおもしろさ、奥深さに自然と気づくようにできており子供向けの小説として良書といえるだろう。
もちろん大人が読んでもおもしろい。
学問は実生活に役立てお金を儲ける助けにもなるが、それはあくまでも付帯的結果である。

合格です　評価：

内容は知っていて購入しました。
大人にはちょっと・・・、小学生にはぴったりです。
で、早速応用した問題を造って遊んでおります。

小学低、中学年向けです　評価：

高校、大学レベルの問題を期待していましたが、難易度は低く小学校低、中学年向けです。
しかし子供向けにしては問題数、ページ数が少ないわりに値段が高いのでこの評価にしました。

原資料の豊富さが圧倒的な日本数学史の名著−−ただし、著者の和算観には古い面が有るかも知れない　評価：

この本は、１９３１年に樺太に生まれ、１８５６年に東京大学理学部物理学科を卒業した数学史研究家の田崎中（たさきとおる）氏が、１９８３年に発表した、日本数学史の労作である。
江戸時代の和算家たちが円周率を求める過程で残した図の実物をはじめ、江戸時代の和算書の図や文章などの原資料が、多数、視覚的に呈示されて居る。